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眠りを制するものは受験を制する。睡眠の鉄則を理解しよう

  • ishikawa59
  • 7月22日
  • 読了時間: 11分

  • 熟睡眠で6時間以上(個人差あり)が「学習の鉄則!」


    新しい知識や技法を身につけるためには、覚えたその日のうちに6時間以上眠ることが欠かせない。


     一睡もしないで積め込んだ情報は、海馬にあっさり捨てられるため、数日のうちに脳から消えてしまう。一夜漬けの勉強でも、海馬に情報が一時的に蓄えられるので、翌日のテストくらいはクリアできるが、脳に長く留まらないので「学習の転移」も「精緻化」も、まったく効果が現れない。

     テスト前の勉強は、記憶できる範囲だけを、理解できた範囲だけを確実に覚えること。できることだけをしっかりやって寝てしまうことである。徹夜の勉強は、記憶にとって好ましくなく、睡眠時間を削ってまで知識を吸収しようとするのは逆効果である。


     眠ることは、物事をしっかり覚える上でとても大切です。脳は睡眠中に様々な形で過去の記憶や情報の組み合わせの整合性を検討し、整理しています。寝ないということは、海馬に情報を整える時間を与えないことになります。


     整理整頓できない情報を海馬は不要と判断し即座に捨ててしまいます。睡眠を削ってまでする学習は逆効果で、記憶できる範囲や理解できる範囲を確実に覚えることが「学習の鉄則」です。

    • 過去の記憶は「夢」の中で整理される


      海馬に情報や、大脳皮質の記憶が夢の中(海馬が活発に活動)で再現されるので、脳に存在しない情報は出現されることはありません。一晩に大量の夢を見るが、起床してから思い出す夢は全体の1%以下と推測する科学者もいる。

    • 時間が「記憶を醸成する」


       寝ている間に記憶が整理整頓され、その後の学習を促進させる(高度化)現象のこと。


      例:いくら勉強しても理解できなかったことが、ある日突然、目から鱗が落ちたかのように解かる。学習したことが、「レミニッセンス」により十分な効果を発揮するには、ある程度時間が必要で、1日6時間まとめて学習するよりは、3日間に分けて学習する方が効率的である。


      寝ることは、ものごとをしっかり覚えるうえで、とても大切な行為である

    • レミニッセンス現象


      いくら勉強しても理解できなかったことが、ある日突然、目から鱗が落ちたようにわかるようになる現象


      (学習したことが少し時間がたつと、高度化する)


      毎朝、目が覚めて1時間後に60–90分間前の日の学習内容を復習すると記憶の定着率は抜群


      学習は普通反復回数が多いほどよく保持される。しかし連続して集中的に反復する集中学習よりも、何回かごとに休みを入れて反復する(インターバル学習=分散学習)の方が、完全に学習するまでに要する時間が少なくて済む。


      また、時間が経つほど忘却が進むと考えるのが普通だが、学習が不完全な場合には、学習直後よりもしばらくたってからのほうが再生量がやや多くなる場合がある。

    • 睡眠時と覚醒時の比較(「学習と記憶」の関係より)




    「生体の危機感」を利用した「強力な学習方」

    ・・・適度な危機感を持ち続ける方法・・・

    • 「空腹」時のほうが、脳の記憶は上昇


      生物にとって「空腹」時は生命の危機の状態です。食後は危機感が減少し、さらに胃腸に血液が集中しますので頭脳活動は低下します。

    • 「室温(教室)」は少し低めの方が、学習効率は向上


      「室温」に関しても動物は寒さに危機感を感じます。夏はクーラーに効いた部屋で、冬は暖房を暖房を低めに設定した方が「生命の危機感」を高めた学習になります。


    曖昧でいい加減な「脳の本質」(記憶の本質)


    • 失敗が多いほど記憶は強化される


      一つの成功を導き出すために、多くの失敗が繰り返される。記憶は「失敗」と「繰返し」によって形成され、強化されるもので、失敗が多いほど、記憶はより強化される。


      たまたまテストの点数がよくても長い目で見ればプラスにはならない失敗しても、常に前向きの姿勢で、次の打つ手を考える姿勢こそが、より早く正解を導き出すためには重要なことである。

    • 脳は「消去法」で記憶する


      コンピュータは1回の記憶で完璧に学習できるが、脳は正解を導き出すためには試行錯誤が絶対に必要である。


      覚えるということは「継続する努力」と「失敗にもめげない気力」が必要である。

    • 基礎からレベルアップするのが近道

      1. 学習の効率化は手順を分解すること。一度に二つの関係を同時に覚えるのではなく、一つひとつの段階に分けて覚えれば、学習効果が高まる。

      2. 「急がば回れ」が勉強時間を短縮させる


        いきなり高度なことに手を出すよりも、基礎を身につけてから少しずつ難易度を上げていくほうが、結果的には早く習得できるので、自分の学力レベルを見極めることが大切である。


        例…数学の学力レベルが小学生レベルなら、プライドを捨てて小学生用の算数の教材から勉強を始めるほうが、いきなり高校レベルの教材に取組むより、勉強のトータル時間は格段に少なくてすむ。

    • 脳の記憶は大ざっぱ(曖昧)でいい加減


      コンピュータは、たとえ多段階の手順でも、一回のインプットで正確無比に記憶するが、脳は試行錯誤を重ねながら一つひとつ手順を踏まなければ上手く記憶できない。

    • 正確無比な脳では役に立たない


      与えられた全ての情報を厳密に記憶したら、再開した時に同一人物を別人と認識してしまうので、記憶には厳密さよりも、曖昧さや柔軟性が必要である。


      記憶には「似ているもの」を覚えるために「似ていないもの」を削除していく消去法が使われている。変転する環境の中で、過去の「記憶」を頼りに、様々な判断をしながら生きていく必要があるのに、過去とまったく同じ状況は二度とないので、記憶には程よい柔軟さが要求されるからである。

    • 脳にとって「失敗」は当たり前


      柔軟性があるからこそ、何度失敗しても、それを活用して成功に導くことができ、脳に与えられた「権利」である。大切なことは、失敗を「後悔」することではなく、失敗して「反省」することである。逆に、コンピュータのように正確無比な脳は「脳」としては役に立たない。


    惰眠は多すぎると害になる(無駄な睡眠)

    熟眠は惰眠では得られない惰眠は体調を崩す原因になる惰眠は脳の働きを鈍くする惰眠は人生のムダ使い

    夜型人間がもたらす副作用


    1. 生活の乱れが自律神経を狂わせる


      いつでも「疲れやだるさ」を残す。夜型人間の行動は、午後から深夜まで続くため、寝つきが悪くなり、交換神経から副交感神経への切り替えが上手くいきません。

    2. 昼間ウトウトしてしまう


      原因のほとんどは、睡眠不足ではなく熟眠不足(睡眠=「量」より「質」)。体や脳が休息不足と感じとり眠気をもよおしている状態。

    3. 肩こりや偏頭痛を引き起こす


      疲労感と肩こりの原因は、血行不良で乳酸が筋肉に溜まった状態。


      偏頭痛の原因は、脳が血液不足の状態


      原因は慢性的な運動不足やストレスで、肩こりもひどくなると偏頭痛を引き起こしたり、処理しけれない乳酸が周囲の筋肉にあふれて、胸側の筋肉まで乳酸が溜まり疲弊して軽い痛みを伴うことがある。


    睡眠のとり過ぎは体に悪い?

    運動不足で体の機能が十分に発揮されないと生活習慣病(=糖尿病・肝機能障害)に原因となり、抵抗力の低下が簡単に風邪を引きやすくする。

    1. 睡眠のとり過ぎは体をだるくし健康に悪影響


      睡眠は脳を休息させる重要な働きがあるが、脳を休息させ過ぎ「脳を弛めてしまう」と頭の切れが悪くなる

      • 長時間休めば休むほど元気がなくなり、能力低下を引き起こし、自律神経も本来の機能を十分に働くなり、年中「だるさ」が抜けずに環境の変化で健康を害したりする。

      • 体や脳が、睡眠ペースに慣らされてしまい、本当の意味の睡眠をとりにくくする。

    2. 惰眠(=長すぎる無駄な睡眠)は、体が休息できず自律神経を乱し免疫力を低下させ健康にも悪影響を与えている。

    3. 睡眠のとり過ぎは、頭を鈍くする

    4. 寝不足でも体はだるくなる


      慢性的な「だるさ」を感じている人のほとんどは、睡眠不足より眠りすぎが原因。


    短時間睡眠を成功させるコツ

    脳・体・自律神経を同時に休めることで、効率よく睡眠をとる

    1. 自己暗示と有限実行の実践


      自己暗示:「○○時に、すっきり目覚めている自分をイメージする」

    2. 効果的な居眠りをする


      僅かな時間でも、脳の疲れの大部分を癒すことが出来る

      • 5–10分間位の細切れ時間を居眠りする

      • 何時でも何処でも眠れる癖をつける

      • 居眠りは4–5分間が最適で、30分以上では本格的な睡眠に入ってしまう

    3. 居眠りは脳をパワーアップさせるが、注意すべき点は


      何時でも起きられる状態を保つために、「体を横たえない」「30分以上寝込まないこと」

    4. 満腹な状態で寝ると3時間は睡眠できない


      満腹になると眠くなるのは当たり前ですが、消化器が働いている時に眠っても、真の休息にはならず、我慢して起きていなければ理想的な睡眠は得られず、睡眠効率は悪化する

    5. 短時間睡眠を成功させるには、胃の中を空にしておく

    6. 2日に1度しか睡眠をとらない短時間睡眠の達人

      • 生活のスタイルに合わせた睡眠

      • 時間に余裕(くつろぎの時間)を持つことで、自然と眠くなるのでタイミングを逃さない


    夜型生活を改善する方法


    1. 入眠時間を少しずつ遅らせる・・・実験結果では「1日に約1–2時間遅らせることが可能」

    2. 生体時計を修正させる

      1. 照度の高い光を利用する


        朝の光は体内リズムを前身させ、夕方の光はリズムを後退させる作用がある。起床後の30分程度の散歩や市販の光療法法機(高照度光照射装置)の利用

      2. ビタミン12を多く含んだ食事を摂る・・・あじ・かつお・レバー・アサリの味噌汁etc

      3. ホルモンのメラトニン(生殖機能の発達に関連)を利用する


        メラトニンを午後遅くに服用するすることでリズムを後退させる

      4. その他

        • 社会的同調因子(周囲による起床・就寝への働きかけ)の強化

        • 詳細な原因調査で1–2ヶ月入院治療(時間生物学的調査・心理検査・病歴検査etc)

        • 治療による覚醒リズム改善法


          二次性機能不全・・・・薬物療法/精神療法/家族療法(精神障害者や人格障害者etc)


    短時間睡眠も長時間睡眠も生活習慣病になり易い!

    糖尿病になり易く死亡の危険性が高くなる

    • 睡眠5時間未満の人は7年後に肥満になり易い(1.2倍)

    • 太った人は7年後に睡眠が5時間未満になり易い(1.2倍)

    • 動脈硬化の原因の脂質代謝異常(女性)で5時間未満で8時間以上の睡眠が多い

    • 寝不足だとホルモンバランスが崩れて食欲が高まり、生活習慣病になり易い


    • 「今日の授業はムカついた」「授業に関係ない話は、やめてほしい!」スグに「うざい!」(しつこい、けむたい)などと、相手のことも考えずに、勝手なことを言います。普段余り勉強熱心とはいえない生徒達です。

    • 勉強の苦手な生徒は、我慢することができず、少しでも長い説教をされると最後まで聞いていられないのです。

    • 日頃よく勉強していると、短絡的に不満を出しません。「勉強」が「勉めを強いる」という意味の漢字を書くように、知らぬ間に強くなろうとしているわけです。それで、辛いことや嫌なことにぶつかった時も我慢強い態度が取れるわけです。

    • 「克己心」は日頃の勉強から身につくものです。周囲の教師や親達が、学力の向上だけでなく、克己心の育成ということも念頭において子供を励ましてやることです。

    克己心(自分の欲望をおさえる心。自制心)


    自分を大事にする(西山栄一 心の窓)人間は「出会い」というものがすごく大事です。


    もし、自分が成功しようと考えていて、それを教えてくれる人と出会えたとしたら、その人を大事にすることです。それは自分が「この人の言うことをきいて自分が成功しよう」と決めたのだから、その人を大事にすることが自分を大事にすることだからです。


    自分を大事にしない人は成功しません。自分が「こうしよう」と決めたことを最後までやるということが非常に大事なのです。自分に命令できない人は、人に命令できる立場にはたてません。自分が自分に命令して、 その自分の言うことをきくのを「克己心」といいます。


    ・・・己に克つ心・・・


    人間は死ぬまで自分との闘いなのです。しかし、自分の命令をきくために何か条件や環境をつくって、それによって自分をもっていくというやり方では絶対に幸せになれません。人間は弱いところがあるために、ついつい環境に支配されてしまうものです。それを克服し、環境はどうであろうと、自分が「こうしよう」と決めてやっていくことで環境を支配でき、成功できる自分になっていけるのです。


    持続しなければ成長しない!(持続させるコツ)


    汽車は出発する時には蒸気力を100%必要とするが一度動き出したら、維持するために要する力は7%でよい!

    学習を継続するには

    1. 目標とする大学や学部や目的をはっきりさせること。

    2. 学力差を無視せずに、学力相応のレベルから始めること。

    3. 先ず、重要度の高いものから一つを自分のものとして得点力をつけること。

    4. スケジュールに余裕をつくらずに、生活のリズムを守ること。

    5. 先ず、「第1歩を踏み出す」こと、毎日10分でも30分でも継続すること。

    6. 自信をつけるには、小さな目標の達成から始めることで自信をつけること。

    7. 好きなことは飽きないので、興味・関心を持つこと。

    8. 現状を正しく知り、実力差を考慮すること。

    9. 常に優秀な人を見習い、目標にすること。

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©︎Sendai Bunri

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