医師を目指してか医師になる道のりは長く、知っておくべきこと学ぶべきことは山のようにあります。疑問が生じたときに、だれもが参照できるページがあれば便利です。
Q1.医学部合格に必要な勉強時間などは Q2.英語が苦手でも医学部を目指せますか Q3.医学部に合格するには何を重視すべきか Q4.首都圏の医学部で言われる医大の御三家とは Q5.東大理理科Ⅰ類、Ⅱ類、Ⅲ類って Q6.防衛医大はどんな学校 Q7.医学部の再受験は厳しいか Q8.医学部合格の男女比は Q9.浪人しても医学部に推薦入試受験ができる大学は Q10.医学部の「地域枠」って何 Q11.医学部の学費は Q12.医師になるための適性は Q13.学科試験以外で心がけることは Q14.医療はチームワークが大切なのは Q15.全国の医師数は Q16.海外の医師免許は日本でも有効か Q17.医師の年収は Q18.帰国子女が医学部入試は Q19.社会人からの医学部入試は Q20.医学部のオープンキャンパスへの参加は Q21.医獣歯薬国家試験の概要は Q22.国家資格合格までの実情は
Q1.医学部合格に必要な勉強時間などは
– A1.高1でだらだらと56時間も勉強しても意味はありません。一日3時間でも本当に集中して取り組めば十分です。「何時間、勉強したか」ではなく、「どのくらいの内容を学んだか」を重視すべきです。勉強時間に比例して、点数が高くなるとは限りませんが、勉強が苦痛でするのと、リラックスして勉強するのでは同じ時間でも内容理解度が数段違ってきます。 平均的には、高3でも5–6時間位です。大事なことは解らないところを放置しておかないことと、演習問題に取り組む場合は基礎力がない人はつまづきますので、確実に基礎を固めてください。
Q2.英語が苦手でも医学部を目指せますか
A2.合格者の大多数は、現浪問わず、予備校や塾を利用し年間を突破しています。合格ラインが高くクリアするには、自学自習だけでは限界があります。予備校や塾の豊富な受験ノウハウに基づいて実力をつけていくことが、競争から一歩抜け出すカギになりますし、周囲との協調性も必要で、大切な社会性も身に付きます。 実際に、臨床の場で診療するようになると、最新の治療法など英語の論文を調べる機会も多くなりますので、英語力は必要です。また、学会で、論文を発表する際も英語力を必要とする場も増えますので、「読む・書く・話す・聞く」の要素をバランスをよく身につけることが重要になります。 ある程度力が付いたら、例えば、単語による細かいニュアンスの違いや別表現など、「これだけ知っていれば大丈夫」というだけでなく、「英語の世界はこんなに広く深い」ということ気が付くでしょう。
Q3.医学部に合格するには何を重視すべきか
A3.合格するには、センター試験も2次試験もバランスよく得点を稼ぐことです。どの教科も重要ですが、力を入れるなら苦手科目で、減点のリスクを極力抑える準備が必要です。試験官の重要な選考ポイントは、小論文や面接でも医師としての倫理観や責任感、コミュニケーション力です。いずれにしても、手が抜ける科目はありません。 特に重要な科目は英数ですが、一応の目安は、進学高で英語、数学の教師と同等かそれ以上の実力(入試問題に関し)つけ、大学教養課程程度の数学、物理、化学の知識を知ることです。
Q4 .首都圏の医学部で言われる医大の御三家とは
A4.慶應、慈恵会、日本医大で、戦前からの歴史もあり、知名度も高く関連病院も多く、人脈も豊富なことから、地方国立よりも評価が高いようです。首都圏出身の人は地方へ出ることを「都落ち」と思っている人もいるそうです。
Q5 .東大理理科Ⅰ類、Ⅱ類、Ⅲ類って
A5.理学部はひとくくりにはできません。入ってからの成績次第ですが、大まかに進学先が振り分けられます。
理科Ⅰ類・・・工学部・理学部が(成績順)大部分を占める 薬学部・農学部
理科Ⅱ類・・・農学部・理学部・薬学部が(成績順)大部分を占める 医学部・工学部 理Ⅰと理Ⅱに違いは、2年までの必須科目で理Ⅰは数学に、理Ⅱでは生命科学に少し余計に範囲がかぶったりすることがありますが、実験もメニューも異なります。 理Ⅱ類に合格し、医学部に(10人枠)進学するのは、理Ⅲ類に合格するよりも極めて困難で運も多きい要素です。 理Ⅱ類から理Ⅲ類に行くには、優をたくさん取らなければなりませんので、1・2年では興味がなくても優をくれそうな授業だけ優先して選択しなければなりません。試験対策プリントを集めたり、時には教授に贈り物をしたり(嫌がる教授もいるので要注意)しますので、情報収集が必要ですし、不本意な生活を送ことになる人もいます。必修の先生は運次第で、先生の性格によってはどんなに努力しても良い点がつかないこともあります。
理科Ⅲ類・・・医学部 理Ⅲ類に受かる人は、11月試験の防衛医大にはほぼ全員合格しますし、天下国家を語る、そのような度量を持った人が高校時代から多いそうです。
Q6.防衛医大はどんな学校
A6.防衛医大の試験ペーパーレベルは国立トップクラスの医学部並みですが、普通の医科大とと全く違います。防衛相が所管し、医官として自衛官を育てる学校です。 任官する際は「事に臨んで危険を顧みず、身をもって責務の完遂に努め、もって国民の負託にこたえる」と宣誓する義務を負います。つまり、国家国民のため、いざというときは憲法25条が保証する基本的人権、[生存権」を自らの意思で放棄する仕事です。 防衛大の面接では、「死ぬことが怖くない」という必要はないが、そういう確固たる意志を持っているか、また、教育によりそれを育むことができるかどうか、ということが問われます。学力に加え、そのような決意の強弱が合否を左右した人も多いようです。 受験料も学費も無料で、毎月の給与は約11万円と年2回のボーナスも支給されますが、教科のほかに自衛隊員としての訓練もあり、射撃などの実習訓練もカリキュラムに張っていますので、体力に自信がないと単位が取れません。全寮制で、卒業後9年間勤務すれば、一切の学費の返却は不要です。9年以内に除隊すると学費の請求を受けます。偏差値的には70で東大理Ⅲよりも低く、理Ⅰや理Ⅱと同じくらいですで、例年17–19倍の狭き門です。
入試時期11月の一次試験は、国公立大学受験生の腕試しとして利用する人が多く、第一志望者はそれほど多くない。受験教科
筆記試験(=受験料無料)英語・数学・国語・理科の4教科。私大志望者には厳しい。
難易度は諸説あり、地方国立大学合格の実力で十分合格圏内に入ると思われる。
私立大と同じく、センター試験を受験する必要がないので、ひたすら二次試験対策だけでよい。
学費
国家公務員扱いで、授業料はなく、逆に給与が支給される。
卒業後9年間は自衛隊勤務・全寮制などの制約が多く、合格しても入学辞退者が毎年続出。
対策
国立大を第一志望に勉強を進めるので、センター試験と2次科目を同時に勉強し、直前期に、大学ごとの対策を立てて臨む。
医学部の難しさは、センター試験と2次試験の数学、模試で偏差値75以上なら可能性あり。
特 殊 性
外出も制服で、頭髪も門限も制限され、非常に厳しい。卒業後に、膨大なお金を払い自衛隊勤務をしない人も結構多い。
Q7 .医学部の再受験は厳しいか
A7.医学部合格者の現浪比率は、55:45で、国公立大の現役合格者が全体の60%以上を占めています。私立大は、36%位が現役生です。再挑戦する浪人も多く、競争率の高い私大医学部には、2浪、3浪も珍しくありません。浪人合格で最も多いのは1浪で、それ以上になると合格率はグンと低下します。
Q8.医学部合格の男女比は
A8.国公私立合わせて女性の合格者の割合は50%強で、国立は55%位、公立は52%位、私立は49%位です。医学部受験には、覚えるべき知識・情報が膨大なため、地道に粘り強く勉強する女性のほうがやや分がいいのかもしれません。
Q9.浪人しても医学部に推薦入試受験ができる大学は
A9.既卒生(浪人生)でも推薦入試を受験できる大学が増えていますが、ほとんどが1浪までです。
東京医科歯科大学地域特別枠(長野) 山梨大学地域枠Ⅰ 神戸大学特別地域枠 鳥取大学特別養成枠 佐賀大学佐賀県推薦 大分大学AO 福岡大学地域枠は2浪まで 新潟大学地域枠3浪まで 京都府立医科大学地域枠や川崎医科大学地域枠は4浪まで 名古屋市立大は地域枠5浪まで受験可能です。その他の大学は現役のみに限定しています。
Q10.医学部の「地域枠」って何
A10. 近年、医療の世界で課題となっているのが、医師の都市偏在で、卒業後に大規模病院の多い都市部の病院を希望する人が多く、地方で医師不足が深刻化しているので、解決する方法の一つとして導入しているのが「地域枠」です。一般入試の定員の一部を割り振って実施したり、推薦、AO入試などとして実施しています。一般入試より競争率は低めですが、卒業後、一定期間、地域医療に従事することが義務づけられています。その地域の自治体などから奨学金は支給されることも多く、一定期間、地域医療に従事すれば変換が免除されることが大きなメリットです。特に、地域医療に情熱を持っている人には、目指す価値が高いでしょう。 地域枠の奨学金制度の対象指定校5校 国立大学・・・筑波大学(11名)、東京医科歯科大学(2名) 私立大学・・・東京医科大学(8名)、杏林大学(2名)、日本医科大学(2名) ※15万円/月貸与(6年間で1,080万円)を卒業後、大学付属病院で研修(初期研修)後、小児医療、救急 医療などの領域で、指定する医療機関に合計9年間従事すれば、返済が免除される。
Q11.医学部の学費は
A11.国公立大、2013年は81万2,700円(6年間で約350万円)。ただし、医学部は実習日の関係で他の理系学部よりも多少高くなっているケースもあるが、大きな違いはありません。 私立大学は、他学部に比べ大幅に高く、最低でも6年間で2,000万円以上必要ですが、近年は大幅値下げを実施する大学も増えてきました。 また、奨学金制度を活用する方法もありますし、「地域枠」で、卒業後 一定期間、特定の地域の医療に携わることでその地域から学費の補助金が支給される制度の奨学金制度を活用する方法もあります。 ・順天堂大学2008年度入試で、学費総額を値下げして6年間2,090万円で、慶應義塾大学、東京慈恵医科大の学費を下回り、最安値の学費設定となっている。 2013年入試の学費減額大学 ・昭和大学6年間で450万円減額で、学費合計2,200万円、東邦大学は、授業料と施設設備費を6年間合計で600万円の減額の2,580万円を設定。1年目は寮生活です。 ■一次試験(偏差値65程度)と二次試験があり、生物の問題などある年の出題はサルの和名や学名などの問題が出て変な問題が出ていますし、穴埋め問題などは、国語的に意味不明問題出題されたりしています。 正規合格者は、かなり他大学に流れ、実際に入学した人は偏差値よりもかなり下だと思われます。これが偏差値の落とし穴です。 特待生枠拡大大学 ・例年特待生枠は5–6名だったが、数十人にと大型枠を設定する大学が目立つ。 東京医科大は2,013年から、これまでは一般入試の成績上位者15人対象から35人に拡大し、センター試験利用の成績上位20名も対象とした。1年目は寮生活でコネ度が高い大学と言われている大学です。 特待生は、1年次の授業料と教育実習費の合計500万円が免除で、6年間の学費は約2,477万円。 昭和大学は特待生枠拡大を図っており、選抜試験(Ⅰ期)合格者78名と地域別選抜試験(センター利用)の合格者約12名も特待生としました。特待生は、1年次の授業料300万円が免除で、6年間の学費は約1,900万円。 補足 医学書は高く、例えば分担解剖学1冊約10,000円前後で3冊組。解剖学には加えて、組織解剖学やアトラス、中枢解剖学も必要になります。医学部卒業から国家試験対策本などで、教科書だけで100万円以上は必要です。 地方の国立大学医学部の例
標準的なもので教科書、参考書類・・・一冊5,000–30,000円で卒業までに30万円位。
実習費は授業料に含みますが、白衣、ケーシー代など・・・2万円位。
模試費用・・・大学内で3–4回・・・1回10,000円位。
国家試験対策・・・40,000–60,000円。その他予備校からテキスト等の購入する人もいます。
国家試験受験料・・・15,600円と受験会場近くに3日分の宿泊料約40,000円。
その他、生活費、交友費等は地域により異なります。
Q12.医師になるための適性は
A12.学力が努力次第で克服できるならば、医師になるのに「頭がいいか」は関係ありません。「なぜ医師を目指すのか」心構えです。「高収入だから」「社会的地位が高く、尊敬されるから」「成績が優秀だから」などの理由で、医師を目指していませんか。医師は人々の生命をあずかる、極めて責任の重い職業です。とうぜん「お金儲け」を優先して、患者さんを差別するなどは言語道断で、忙しくても、常に暖かい眼差しを注ぎ、優しく接する心を持って接することが医師としての適性の一つです。
Q13.学科試験以外で心がけることは
A13.学科試験だけでなく多くの医学部で小論文や面接を実施していますが、小論分では「インフォームド・コンセント」「チーム医療」「再生医療」などや「日本医療の現状」「国際環境問題」「読書はなぜ必要か」「ボランティア報告会」など最近話題になる医学分野のキーワードをテーマにすることが目立ちます。面接でも、医学部を志望した動機や、高校生活で力を入れたことなどに加え、関連した医学の問題に対する自分の見解を問われることもありますので、日頃から新聞やテレビなどで、医学関連のニュースには敏感になっておいて下さい。もちろんノーベル医学賞を受賞した山中伸弥教授の「IPS細胞」などは、医学部志望なら基本的内容は知っておくべきです。
Q14.医療はチームワークが大切なのは
A14.医療の高度化に伴い、様々な専門家が協力する「チーム医療」が主流になってます。医師だけでなく、看護師、薬剤師、診療放射線技師、理学療法士、リハビリテーション士など、様々な分野の協力を得られなければ優れた治療は行えない時代です。当然医師がリーダーシップを発揮するのは必要ですが、他の分野の人を一段低く見ていたのでは、チームは機能しません。相手の立場を尊重し、全員が仲間だという意識を持つことが大切です。学校生活でも、意識的に仲間意識を高めておくことが大切です。
Q15.全国の医師数は
A15.H23年度で約29万5,000人。10年前より約3万9,200人増えており、男性が8割の約24万人で情勢が約5万6,000人ですが、女性医師は確実に増えています。 所属施設別
約28万人・・・・・病院、診療所などの医療施設に所属する臨床医
約0.31万人・・・老人介護施設に所属する医師
約0.88万人・・・研究機関や政府官公庁に所属する医師
勤務医と開業医の比率
「勤務医」約20万人
「開業医」約 7万人
診療科別
約11万人・・・内科医
約6万人・・・・外科医
約1.6万人・・小児科医
約1.4万人・・精神科医
1万人・・・・・・産婦人科医
都道府県別人口1人当たりの医師数 全国平均・・・医師1人/456人
1位・・・京都府が最多・・・・医師1人/349人
2位・・・東京都・・・・・・・・・医師1人/285人
45位・・・千葉県・・・・・・・・医師1人/164人
46位・・・茨城県・・・・・・・・医師1人/158人
47位・・・埼玉県・・・・・・・・医師1人/143人
Q16.海外の医師免許は日本でも有効か
A16.海外で取得した医師免許や登録証明だけでは、日本の医療行為をすることはできません。日本の医師として診断や治療、投薬を行うためには、医師国家試験に合格し、資格を取得することが必要です。
Q17.医師の年収は
A17.現役の医師の話 契約条件によって異なりますが、都内の大学病院なら公務員と同じなので、どの科も一律年収で1,000万円前後ですが、忙しい病院なら過労の心配もあります。夜勤で寝る時間もないような病院もあるそうです。 また、働きすぎで鬱(ウツ)になる人もいるそうです。アルバイトが可能な場合は、1日8万円程度で週1回なら年間で400万円ほどアップします。 例えば、都内の整形外科では、院長で最高2,500万円で、小児科や耳鼻科で開業すれば年収上限は、6,000万円だそうですが、それだけ稼ごうとすれば人間らしい生活は出来ないと思っていいそうです。 海外から帰国した心臓外科医で週に約10件の開心術をしている私立病院の医師は、月収500万円程度ですが長生きができないような生活で、代わりの医師がおらず手術をする限り一生旅行は出来ないと言っています。 一般の個人病院の勤務医なら年収1,500万円程度で、腕の差、校章、人当り、問題解決能力、その他の状況で変わりますが、1,000万円以下の人も多いようです。 <参考> H24年 医師の平均年収は1,141万円で平均年齢39.3歳 H16年 研修医の平均年収は365万円、臨床県病院では422万円 額面年収1,000万円なら約3割が税金で手取りは700万円位です。一か所の病院に留まることは、キャリアアップにつながらず10年先、20年先を考えるといろんなところで経験を積むほうがよく、年収アップにもつながります。
Q18.帰国子女が医学部入試は
A18.一般に海外の高校を卒業後、日本の国公立大医学部への合格はかなり厳しいようです。首都圏では医学部を目指している生徒は、中高一貫校に、または県立のトップ進学高、または進学実績の高い私立高に進学します。日本と海外の学校のカリキュラムや授業の難易度の違いを考慮すると、厳しいのは当然です。 実際に、帰国子女は英語が得意と思いきや、センター英語や記述英語が不得意な人も多いようです。 これは海外の英語教育はコミュニケーション力を主としていると思われます。 日本の大学受験の英語は文法・構文・語法など細部にわたって正確に理解し表現することを求めているからだと思います。さらに、数学も苦手な人が多いように感じますし、過去問のセンター試験を解かせる受験できるレベルの到達していません。これは、明らかに国語力不足が原因です。ご存知のように国語はすべての教科の要の教科で積み上げ教科ですので、一朝一夕にはいきませんので国語力を含めた総合的な対策が必要です。 同世代の人は約100万人で、国公立大に必要なセンター試験を受ける人が約55万人ですが、国公立医・医学科の総定員は約4,700人ですので、同世代の約0.5%、センター試験を受ける人の約0.8%です。 これらの医学科に合格することは、東大、京大、阪大の理系学部よりも難しいので、国公立大医学部医学科に合格できる学力の持ち主なら、医学部を除く東大、京大、阪大、その他の大学のどこでも合格できるだけの学力の持ち主ということになります。 センター試験の順位なら、10,000–20,000/550,000人番以内で上位2-4%に入る必要があります。海外で3–6年間高校生活を送ってきた人は、決定的な3–6年分の差がついてしまいますので、日本の難関大を受験しようと考えている場合、父親だけが海外に、母親と子供はそのまま日本に残るという人が多いようです。
Q19.社会人からの医学部入試は
A19.医師として働くには、打たれ強さも大切です。人生と同じで医学部5・6年生にはポリクリ(病院実習)があります。楽しいことばかりではなく、辛い出来事もたくさん経験します。それでも病気で苦しんでいる人の力になりたいという思いが強ければ挫けずにやっていけるでしょう。病院の先生方にも、地位や名誉があるからといって、学生を馬鹿にする態度をとる先生や挨拶する返してくれない先生も少なくないそうです。どんなに優秀でも社会人として基本的に問題です。 さて、本題ですが、ズバリ「医学部受験のために、医学部に合格してから」どれだけお金を費やせるかによって、国公私立大医学部でも可能なのかで方針が変わります。医学部の予備校は、年間200–300万円、さらに私立医学部を卒業するまで6年で数千万円かかります。面接では、社会人にから医学部を目指す合理的な説明を求められますし、得点が同じなら若い人が合格とするでしょう。きちんと周囲の人を納得させることができるような動機と健全な熱が必要です。仮に30歳で合格すれば、卒業時は36歳、医者としてそこそこ歩けるようになる時は40歳です。
Q20.医学部のオープンキャンパスへの参加は
A20 .医学部へのオープンキャンパスや総合病院への訪問で一日を過ごすことは、目的達成の大きな力となります。指導してくれる教官や医師のもとで医療器具を使いながら学んだり、患者さんと直接話をしたりして、医師の日常業務を身近で観察することは、現実の医療現場に身を置くことで、医師と言う職業のイメージを鮮明化させ、医師を目指すモチベーションをさらに高めてくれます。
Q21.医獣歯薬国家試験の概要は
医歯薬系の国家試験の概要(試験は毎年2月や3月)
医師国家試験 受験資格は6年生の大学医学部卒業で、医師国家試験予備試験に合格し1年以上の臨床経験を持つ人などです。医師として必要な基礎医学・臨床医学・社会医学などすべての医学関連科目から、総合的にその知識と技能を問う一般問題と実地問題が出題されます。 範囲が広いため、世界的に見ても難度の高い試験で、新卒者の92%以上、受験者全体では89%位の合格率です。
医学部は・・・
医学は、病気の治療と健康の維持・増進への寄与を目的とした学問で、対象は、分子や細胞レベルから人の臓器、精神を超えて社旗あ、世界、宇宙までに及びます。
学ぶことは・・・
大別すると基礎医学、臨床医学、社会医学。一般に1年次は一般教育科目を中心に、リハビリや老人医療施設などの医療現場で実習も行い、倫理観や医師としての心構えを身に着けます。
2–4年次
専門科目と実験・実習。解剖学や生理学、病理学などの基礎医学と内科学、外科学、診断学などの臨床学、疫学などの社会医学を学びながら、様々な実習があります。
4年次
習得した知識や技能、態度などを評価する全国共用試験を受け、パスしないと5年次の臨床実習に進めません。
5–6年次
臨床実習漬けになります。所定の過程を終了し、卒業試験に合格すると、医師国家試験の受験資格が得られます。
医師には、全人的な治療ができる高い臨床能力だけでなく、臨機応変柔軟に対応できる能力、患者とその家族、チーム医療を実践する上で不可欠なコミュニケーション能力も求められています。6年間でそのベースとなる知識・知恵・技術を養います。
医師国家資格取得後は・・・
2年間は、大学付属の病院などで臨床研修医として勤務することが必要で、医師の見習い期間です。この間に自分が進みたい診療科(内科・外科・小児科など)を正式に決めます。初めから内科医、外科医とは決まっていません。
医学部卒業後の進路は・・・
大学を卒業しても直ぐに開業したり、保護者の病院を継いだりすることはできません。研修医として勤務する大学病院のほかに、「臨床研修指定病院」などがあります。2年の臨床研修を終えた後は、そのまま同じ病院で後期臨床研修に入るのが一般的です。その後、さらに研鑽を積み、専門技術を備えた上で、病院勤務医として臨床現場に携わったり、 開業してホームドクターとして活躍したり、大学病院の基礎医学系教室で研究医など生ざまな道が開けています。
医学部卒業生で最も多いのは・・・
臨床医で、さらに大学院に進み高度な医療者、研究者を目指す学生も増えています。先進医療技術が日々進歩していますが、難病の原因やその治療法など未知の領域も多く、医学に終わりまありません。
大学院卒業後、官民の研究所や開発期間で基礎研究や応用研究等に取り組む研究者も増えています。
歯科医師国家試験 受験資格は6年生の大学歯学部卒業で、歯科医師国家試験予備試験に合格し所定の臨床経験を持つ人などです。 試験は、歯科医学、口腔衛生に関する分野から幅広く出題されます。選択問題に加え、小児科医の臨床現場を想定した自由記述問題など、その知識と技能を判定する一般試験と実地問題が出題されます。 難易度は高く、新卒者の合格率は71%、全体では82%位です。
獣医師国家試験 受験資格は6年生の大学の獣医学部卒業で、獣医師国家試験予備試験に合格した人などです。 試験は、一般試験と実地試験に分かれ、獣医学や公衆衛生など17科目に加え、獣医師として不可欠な倫理や法律に関する問題が広範囲に出題されます。 合格率は、新卒で91%、全体で82%強位です。 試験地は、北海道、東京、福岡など。 獣医学部は・・・ 獣医学は、家畜や犬・猫・小鳥などの飼育動物の病気治療や衛生楽や技術を研究する学問ですので、動物好きの人にはまたとない分野で、人との関わりからその指導者として必要な資質を幅広く学びます。 学ぶことは・・・ 生物学を基本とした基礎獣医学、臨床獣医学、応用獣医学の3つを6年間で学びます。講義と実習を通して、獣医に必要な専門知識や実践的な技術を学びます。 大学により異なるが1–3年次は、基礎獣医学の解剖学や生理学、生化学、微生物学などを学び、3–5年次は、応用獣医学をベースにした豊富な実習が中心となります。
動物の病気や薬物の作用、ウィルスなどに関する知識とともに指導医師の下で動物の病気の診断、予防や治療法につて現場と同じ状況で学びます、。現代の獣医師は、牛・鶏を襲う感染症の世界的流行やペットブームに象徴されるように、高度な知識・技術だけでなく、豊かな人間性や倫理観。責任感が求められますので、カリキュラムも重視されています。
5年次以降・・・ 大学付属家畜病院や学外で臨床実習を実施し、6年次には、卒業論文のかたわら獣医師国家試験を目指します。 獣医師国家資格を得て卒業後は・・・ 多くの人は動物病院の医師や家畜を専門とする家畜・酪農関係官庁や民間施設の獣医師になったり、各種保健所や食品企業、農業団体の家畜、食肉・食品の衛生にかかわる専門スタッフ、食品・薬品関係の研究や、動物園や水族館で飼育・繁殖のスペシャリストになる人もおります。
薬剤師国家試験 受験資格は6年生の大学の薬学部卒業した人などです。 試験は、物理・化学・生物の基礎科目をはじめ、薬理、薬剤から法規、実務に関するものまで、幅広い範囲からマークシート形式で出題されます。 難易度は非常に高く、合格率は数年70%台で推移しています。
Q22.国資合格までの実情は
医師国家試験合格率・・・90%前後
卒業判定で合格した学生・・・1/10人は落ちている
入学時100人の学生・・・1割は留年
6年で医師になれるのは・・・8/10人
合格率が低い大学では・・・第101回66.7%、第94回48.5%
試験は・・・2月中旬に3日間、各5時間半程度の時間配分で合計500台出題 平成20年次で・・・医学総論200題・各論200題、必須100題
医学総論・各論・・・下位10%以外なら問題なし
必修問題・・・不適切問題外で8割以上を確保できなければ不合格
合格には・・上記1,2の条件を満たすこと 禁忌肢を2問以上選択すると・・・即不合格、どこに隠されているのかは不明 禁忌肢問題・・・倫理的に許されない医療行為など
発表は・・・3月末
落ちるほどにドンドン下がる合格率!
第101回 国家試験結果・・・合格率87.9%
男子86.4% 女子91%
新卒者92.3% 既卒者(2回以上医試に落ちている人)48.4%
2回目で合格・・・63.8%
3回目で合格・・・50.0%
4回目で合格・・・37.9%
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