今回は、医学部の面接で知っておいた方が良いことをまとめてみました。
面接の質問内容の80%程度はわかっている試験
なぜ医学部(医師)を志望するのか。
なぜこの大学への入学を希望するのか。
将来どのような医師を目指しているのか。
入学後どのような学生生活をおくりたいか。
高校時代一番印象に残ったことは何か。
自分は医師に向いていると思うか。
自分の長所と短所を言いなさい。
尊敬する人物は誰か。
最近読んだ本は何か。
関心を持った社会的出来事は何か。
併願校はどこか。
第三者にチェックしてもらう
➥違う相手との模擬面接は、その度に緊張感があり、本番に向けて慣れるいい場になる
アクセサリー、髪型も見てもらう
➥10分程度の面接では第一印象が大きな要素になるので、話すときの表情が大切
入室の際の動きや挨拶の仕方、面接官が考える若者像を意識し、キビキビした動きを心がけること
質問に答えるときも、明るくハキハキ、自信を持って答えること
小さすぎる声ではうまく相手に伝わらない
ピアスの穴は早めにふさいでおく
➥埼玉医科大:複数の面接官の内、1名が服装チェックを担当
答えを書くのはいいが暗記はNG
紙に書いてまとめる
➥自分の考えをまとめるのに非常に効果的
➥書き上げたものは話の流れに注意して口に出してみる
暗記はNG
➥人は緊張すればするほど、暗記した答えの一言が出てこなくなりパニックになり、言えなくなってしまう危険性
➥スラスラ言えても、覚えてきたことを間違えないで言うことに意識が集中するので、言葉に気持ちがこもらない
➥予想される質問の答えを紙に書くことはいいが、流れを覚えるだけであとはその時の自分の言葉で話す
医歯学部以外の面接は特に推薦入試やAO入試で課せられる面接は、一部の人気難関校を除き、名ばかりの面接が実態
学力試験では測れない「医療人としての適性」とは何か
➥医学を取り巻く現代社会の変化や将来に向けた医学・医療のあり方の中でで、求められる医療人像を知る
◆「21世紀医学・医療懇談会」審議会報告会は、「期待される医療人像」として、「最近の医療人をめぐる状況を踏まえると、特に豊かな人間性、深い教養及び医療人としての倫理性については、改めてその重要性を強調する必要がある」としている。
医療人に求められる適性、三つの視点
インフォームドコンセントの重要性 医師の判断と能力に基づき選択した医療を提供することは、患者の意思を無視する危険性があるので医療は、患者の意思と自由を尊重し、患者の人権を守れる医療提供が求められている。従来以上に医療と提供する者と受ける者の関係が変わるべく、その中心的視点として重要である。
チーム医療の重要性などについて 医療医師、薬剤師や看護師などのチーム医療、地域医療が重要であるとともに、社会的ニーズや医療現場の多様化により、従来以上に各医療関係者の専門性を重視した医療が重要である。
人間としての深い洞察力や医療行為を適切に行う重要性 人間への深い洞察力を持ち、専門知識はもちろん倫理的・法的な知識や医療経済を含めた社会問題に関する知識や臨床面での対応が適切に行える能力や態度の習得も不可欠である。
面接のもうひとつの目的
➥医学部は推薦入試やAO入試、一般入試を含め定員は概ね100名以下なので、学生と教員との関係が他学部とは比べものにならないくらい濃密
➥将来、教え子として同じ仲間としてふさわしい人材かどうかを見極める意図があり、なって欲しくないものは排除される(教える立場で見た場合)
具体的には
「生意気」「へ理屈をこねる」「楯突く」といったタイプは指導(教授=医局長)する立場としては極めて困難で余計な時間(人材の重要性は認識しているが、少しでも自分の研究課題に時間を割きたい)をとられる学生の存在は頭が痛くなるので嫌われる
➥面接が合否を決めることも
※一次試験が良くても小論文が良く出来ても面接が原因で不合格になることもある
大学関係者の話では、面接重視の流れ
たとえ一次試験でトップであろうともダメな者は落とす
上位100番までは面接の重みはそれほどではないが、100番以降は面接の比重が高まる
一次試験は合格圏外でも面接が良い場合は合格することもある
➥コミュニケーション能力の欠如は致命的 面接で不合格になる例、大学関係者の話
明らかに情緒不安定な受験生は医師に適さない(大学によっては面接官の中に精神科医を入れている場合もある)
「しゃべれない」受験生も医師には適さない
コミュニケーション能力は医師の最も基本的能力のひとつ
医師本人が話すことが苦手で、満足に患者に対して話ができない、聞くことも聞けなければ医療は成立しない
医療チーム内の良好案コミュニケーションも必要
面接対策について
➥医療系の話題を苦手とする受験生が多いが、様々な話題に対応できること
➥面接対策は自分で勝手に「こんな程度でいいだろう」と想像でやらないで、必ず第三者の目で見てもらう
➥面接は初めて会う人に、自分のことをわかってもらうこと
要領の得ない答えは、物事をきちんと整理して考えることが出きない人間と思われる
例
面接官「あなたはなぜ医学部を志望するのですか?」
受験生「はい、家族が大きな病気にかかったとき、医師に助けてもらったので、今度は自分が医師になって病気の人を助けたいと思ったからです。」
評1:上の答えでは、言いたいことはわかるが、本当に聞きたいことはわからずイライラする
評2:家族が病気になった時の状況や、そのとき自分自身が何を考え、どうして医師志望に結びついたのかを説明していない
➥面接は医学を専門的に学ぶ前の一受験生としての立場で臨めば十分
小論文指導の講師が書いた医学部志望者のための面接対策は必要以上のものを求めてしまう
面接では、医療に関する知識ではなく、それを学ぶにふさわしい人格や能力をみようとしている
➥面接にマニュアルはない
模範解答に合わせるのではなく、自分にあった解答を考える
模範解答に引きずられずに、自分の答えは自分の体験や自分の考えから引き出すことで、自分だけの答えができる
面接形式、個人面接と集団面接に大別できます。個人面接は、面接官(1人や複数)に対して受験生1人。 集団面接は、面接官から支持されたテーマについて、受験生数名でディスカッションします。 個人面接で質問されることは、自己アピール、医師を志望した理由、その大学を志望した動機の3つについては、事前に自分の巻替えをきちんと述べられるように準備しておくことが大切です。その他、高校時代に力を入れたこと、最近の医学関連のニュースに対する意見、愛読書なども質問されることが多いようです。 集団面接では、チーム医療、再生医療など、最近の医学に関するキーワードがテーマに選ばれるケースが多いので、自分なりに意見を整理し、面接に際は他人の意見を聞く姿勢も試されていることも意識して下さい。 ➥北里大の推薦入試等では、受験生にそれぞれ役割を決めてのロールプレインニング ➥東京女子医大・兵庫医科大の推薦入試は、個人面接とグループ討論の両方を行い、一般入試では個人面接のみ ➥東海大・近畿大の一般入試では、面接も行わない
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