AO入試(年齢、現浪生不問)
AO入試の趣旨
志望者の意欲・関心・適正・学力・思考力などを多面的・総合的に評価する。
AO入試の出願要件
一定の条件を満たせば誰でも出願でき、自己PRできることが出願要件。
「自己PR」できることの例・・・
語学能力、スポーツ・文化活動、ボランティア活動、発明、コンピュータ能力、指導性、独創性、学業成績など
「具体例」:R私立大学の出願要件
全学出願資格=以下の①–⑦から1つ以上に該当する者
学業成績が極めて優秀な者
課外活動で優れた実績を上げた者
社会貢献的な活動で優れた実績を上げた者
留学経験があり、国際交流において優れた実績を上げた者
技術・技能において高度な資格水準を有する者
学術・文化・芸術・スポーツの分野で優れた実績を上げた者
「R大学懸賞論文」に応募、または「R大学サマーカレッジ」に参加し、優れた実績を上げた者
アドミッションポリシー(求める学生像)を確かめる
自己PRと入学後学ぶこととの関係をどう考えるかは、大学のアドミッション・ポリシー(入学者受入れ方針、求める学生像)により異なる。入学後に学ぶこととの関連で、評価対象となる自己PRに限定している大学があるので、自己PRの内容については注意が必要である。
一般的には、自己PRすることと、志望学部・学科で選ぶことがある程度結びついていることがベターである。□ 自己PR以外の資格要件を設けている所もあり注意が必要である。
卒業見込み(つまり現役生)だけに限定
調査書の評定平均値あるいは学習成績講評が一定以上
特定の科目履修歴
□ 人物本位で入学者を選別する試験で、推薦入試より人物像がはっきりしている
⇒ まず、大学側がどんな人材を想定してるのかを知る
提出書類も意に沿ったもの
推薦書も「こう書いて欲しい」と明確に依頼する
大学にアピールする人物像をしっかり伝える
経歴もどこがアピールできるところなのかを事前に考えておく
面接では経歴について聞かれることが多いので想定して経歴を書く
面接でも大学が入学させたい人物を念頭においた答えが求められる
⇒ AO入試では、望んだ人材がいなければ無理に取らないので合格者が定員に満たないことも多い
※大学が望む人材は入試要項を丹念に読めば知ることが出来るが、オーップンキャンパスや入試説明会で具体的に聞いてもよい
AO&推薦入試対策
AO(入学者選抜業務担当機関)入試の第1号は慶応大学SFC1990年
はじめに
AO入試は「双方向入試」で、大学側の「求める人物像=アドミッション・ポリシー」を入学案内などのパンフレット類やインターネットのホームページ、オープンキャンパス、予備相談週間などを通じて公表されます。
大学側のメッセージは、「我が校に“強い憧れ”を持った受験生にきて欲しい」ですので、受験生は「とりあえず機会があるから受けてみよう」という気持ちでは、数々のハードルを越えることはできないでしょう。
受験生が強い憧れを表現する第一ステップは「志望動機書」の作成です。大学側は志望動機書を読んで、面談の質問事項を検討したり、「小論文を書いてもらおう」「課題を提出してもらおう」と「次の手」を指示してきます。ですから、志望理由書の内容次第で、大学側の受験生への「セカンドのステップ」が柔軟に決まります。
志望動機書作成に当たっては、説明会・オープンキャンパスへの参加が大前提ですが、参加する時は、「この大学で自分のやりたいことが学べるのか。設備・研究環境などのハード面」「カリキュラム・教授陣・AO担当者の対応ぶり・キャンパスを歩く先輩方の顔つきや大学内の様子を直接質問したり、主体的に参加することです。大学が提供している学生向け情報とは別に、関係する職員やキャンパスにいる在学生に大学内の様子を直接聞いて情報を収集して下さい。面接時に印象や気づいたことなどを聞かれた際には、他の受験生とは一味違った評価をもらえるでしょう。
参考:「自己推薦入試」「一芸入試」
「自己推薦入試」「一芸入試」などは、受験生から大学側への一方的なラブコールみたいなものです。
「自己推薦書」は、自分で自分を推薦する文書で、いかに有能な人材で、大学にとっていかに好ましい人物であるかを伝えるものである。具体的には、スポーツならインターハイや甲子園に出場したとか、書道・珠算なら十段であるとか「国」や「都道府県」レベルで、トップに立つ人が求められている。
スポーツなら・・・
「クラブ活動で県大会の代表になるために苦しい練習をしてきたが、試合では負けてしまった。しかし、友情の大切さを知り、精神力が身についた。」
学校生活なら・・・
「生徒会の役員」や「文化祭の経験」など、本人にとっては大変な経験で大きな成長につながったことなど。
しかし、大学側から見て、「すごい!」と言える能力のある人はなかなかおらず、採点官にとっては、ごく平均的な学生生活のものが多い。
AO用語の基本知識
エントリーシート・・・いわゆる「願書」のことで、AO入試においては「いの一番」に必要。住所・氏名・出身校だけのものから、志望理由書・自己紹介などを書かせるものまで多種多様で、これを提出して大学側に承認してもらい、AO入試が始まります。
自己紹介書・・・ 「自己アピール用紙」とも呼ばれ、「著書・長所や短所・趣味・特技を中心に書きなさい」など、盛り込む要素を、あらかじめ指定する例がほとんどです。字数は400–600字が多いようです。
志望理由書・・・ 「数ある大学の中から、なぜ貴大学にAOで入りたいのか」を熱く語るもので、レポート用紙や原稿用紙の形式が一般的です。「自己紹介書」と共に、面談の際、質問の材料として使われます。字数は400–1600字程度と幅があります。
面談・・・ AO入試では、「面接」よりも「面談」という表現がよく使われます。「面接」は「面接官」=質問する人、「受験生」=答える人、という一方通行になりがちになりますが、「面談」は大学側が受験生に志願理由や抱負などを、受験生は大学側に学習環境や大学生活の様子を質問し、答えるといった質疑応答を指しています。AOではこの「双方向」が理念のひとつですので区別されています。
プレゼンテーション・・・ 「面談」で自分の意見を発表することを言う場合もあるが、一般的には大学側からあらかじめ指示された研究や課題、実技を披露することを言う。受験生には事前に課題作成の期間が与えられるのが普通で、理工系・芸術系に目立ちます。
AO入試の4パターン
書類選考⇒面談
最も多いパターンで、AO入試の典型です。
書類選考⇒面談⇒論文作成
推薦入試に似たパターンで、「論文作成」を「学科(実技)試験」や「ディスカッション」「プレゼンテェーション」に変える大学も少なくない。
模擬授業参加⇒面談
授業を30–60分受け、それを踏まえて面談を行ないます。最大の狙いは、入学後、「こんなはずじゃなかった」ということに、学生側も大学側もならないようにするためのもので、サークル活動に参加させてくれる大学もあります。
面談のみ
最近増加傾向の他パーンです。面談は一回だけという大学もあるが、ほとんどは「AO入試担当職員と一回」、その後「志望学部教授と一回」などのように、複数回実施されます。口頭試問的に、志望分野の基礎知識を質問してくる場合もあります。
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