受験勉強を始めたのは
「受験勉強を始めたのは、部活が終わった高3の6月からです」
M君 先輩、受験勉強はいつから始めましたか?
東大生 「部活が終わった高3の6月からだよ」
M君 へえ、高3の6月からでも間に合うんですか!だったら語句は、高1の夏は部活に専念しよう!
東大に合格した先輩に受験勉強を始めた時期を聞くと、多くの人がこのように答えます。
でも本当に高3の6月からがんばって、東大に合格できるのでしょうか?
なにかウソっぽいので、もう少し質問してみます。
M君 先輩が高1の時は、何時間勉強していましたか?
東大生 「部活がある日はせいぜい2時間くらい。君は今どれくらい勉強しているの?」
M君 疲れてしまって、せいぜい1時間くらいです……。では、部活のない日の勉強時間はどれくらいでした?
東大生 「5、6時間だったかな」
M君 おお?、これは自分と決定的に違いますね。先輩、本当は高1から受験勉強始めていたのではないですか?
東大生 「いや、受験勉強は高3の6月からだったよ。間違いない」
M君 ???????
先輩はからかっているのでしょうか?なぜ、話がかみ合わないのでしょう?
M君 6時間も、何を勉強していたのですか・・・・?
東大生 「学校の勉強だよ」
M君 受験勉強でなくて、学校の勉強ですか?たとえば英語はどんな勉強を?
東大生 「教科書の予習と復習。復習の時は教科書の英文の音読。 定期テストまでに試験範囲を20回やるようにしていた。 テストで点が取れるだけでなく、東大の英文対策にも役立ったよ。 あとは学校の単語テストの勉強だな。これは毎回、満点狙いで勉強していた。 これも受験勉強の時に役立つ。 高1の早い時期から英単語の量を増やしておくと、学校の予習がすごくラクになるんだ。 そのぶん、他の科目をやる時間的余裕が出てくるよ」
M君 音読したほうがいいって先生も言っていたけど、やってないな・・・。数学はどんな勉強を?
東大生 「学校で配られた問題集をふだんから時間をさいて解いていたよ。 やさしい問題を飛ばす人もいたけど、それをやってはいけないと思う。 受験本番で必要な、素早い計算力が身につかないから」
M君 問題集は、定期テスト前にあわてて解いたけど、点数が悪いんだよなあ。
受験生の話から、いつの間にか学校の勉強の話に変わってきました。
先輩の話を聞いていると、学校の勉強がとても重要な気がしてきたので、
古文の勉強についてもたずねてみました。
M君 僕は古文が嫌いで、勉強は後回しにしがちなんです。
東大生 「まず、動詞の活用を声を出して覚えてしまうといいよ」
M君 面倒くさいし、なんだか恥ずかしくてやっていなかったけど、これからはやってみます。 先輩が勉強していたのは、難しい問題集とかではなく、学校の教科書や問題集が中心だったのですね。それは語句がいま学校で勉強していることそのものだけれども、先輩は高1かり、しっかりマスターするために時間をかけていたことがわかりました。
東大生 「『受験勉強は高3の6月から』というのは、 東大の入試問題対策やセンター試験対策のための勉強のことだよ。 その前に、学校の勉強を高1からしっかりやっていく必要がある。 定期テストの点にはこだわって勉強しなさい」
M君 はい!
「受験勉強」とは、東大に合格した先輩が言うように、志望大学の入試対策のための勉強のことです。
しかし受験勉強の土台にあるのが「学校の勉強」。
これがマスターできないと、受験勉強の時期に突入しても全く効果が出ないことがわかりますね。
難関大学に合格した先輩たちは、
学校の勉強を、当たり前の勉強だと思ってやっていた。
ここがフツーの高校生との違いです。
東大生は、ウソじゃない本当の勉強をして、合格していたのです。
M君 ところで、夏休みにはどんな勉強したらよいですか?
東大生 「1学期(7月まで)に、学校で習ったことを総復習する。それにつきるよ。 高1の1学期に勉強した内容は、高校の勉強の基礎だから、夏休みにもう一度復習しておくと、その跡がとてもラクになる」
M君 ハイ先輩、頑張ります。どうもありがとうございました。
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