漢文は「書下し」や「訓点」の出題をチェック!
入試問題の古文や漢文の設問は、現代語訳、解釈、文の主旨、内容説明、文法(句法)関連の問題など、大体類型化しており、大学による大きな違いはない。解答形式では記述式の方が難易度が高いが、記述式が多く出題される大学でも、基礎力強化でも文法(漢文は句法)の暗記と定着に専念し、記述式の本格的演習は「志望校対策」で取り組む。 基礎力強化の段階で意識するなら、漢文では「書下し文」と「訓点」。「書下し文」は漢文を日本語に読み替える問題、「訓点」は漢文にレ点や一、二点などの返り点や仮名をつけて読み順を確定させる問題。先ずは志望校の過去問で、これらの設問が出ているかを調べておく。
例文と書下し文を“双方向”で確認
「書下し文」や「訓点」の設問は、句法暗記用の参考書にも例題で取り上げられるが、普段の勉強では意識して取り組むことは少ないが、志望校の試験に出ることが分かっているなら、書下し文や訓点を意識しながら句法を暗記すること。 参考書には、「例文」と「書下し文」が対になって載っているので、①例文を見て書下し文が言える。②書下し文を見て例文の訓点を確認する、の“双方向チェック”を心がける。 あまり時間もかからないし、句法も暗記しやすくなるので実行あるのみ。
現代文は漢字と四字熟語に目配りを!
国語の基礎力強化は、古文と漢文を優先させるのが基本だが、志望校の傾向によっては並行して少しずつ現代文対策も始めておくほうが良い。 1つは、漢字や四字熟語対策。漢字の書き取りは大抵の出題されるが、四字熟語や故事成語の類も以外に出題されている。大学にやっては大問として高い配点を与えているところもあるので、自分の志望校の過去問で、漢字や四字熟語の出題の有無や配点を調べておくこと。これらの対策を「あとでまとめてやろう」と思っても、結局最後は忙しくなり手が回らないことが多いが、きちんと対策をして臨めば確実に得点出来る。現代文が苦手な人は、「漢字マスター○○○」などで、まず「取れるところ」から固めていくのが基本である。
“言葉”から入るのも国語力の強化につながる
漢字や四字熟語の意味を知ることは、広い意味で“国語力の底上げ”につながる。評論文が苦手な人は、評論文独特の抽象語句の意味が解らないために、筆者の主張を読み取れないことが少なくない。 1つの対策として先行させたいのが、評論文の読解に欠かせないキーワード(抽象語句)の理解だ。志望校の過去問(評論文)を見て、難解な語句(たとえば、「ポスト近代社会」「国民国家」「アイディンティティ」)が多いようなら、「ことばは力だ!現代文キーワード」や「現代文キーワード読解」などで、語句の意味や背景知識を押さえておくとよい。 空き時間に読むだけなので、大した負担にならないがよい。
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